ウエストナイル熱とは?
Q ウエストナイルウイルス、ウエストナイル熱、ウエストナイル脳炎とは、何ですか。
厚生労働省HPより
A ウエストナイルウイルスは、ウイルス学的にはフラビウイルス科フラビウイルス属という分類がなされます。このウイルスは、日本脳炎ウイルス と極めて近い関係にあるウイルスです。アフリカ、西アジア、中東、ヨーロッパ、北米で見つかっています。蚊が媒介して、ヒトのほか、トリ、ウマなどの動物 への感染がわかっています。
ウエストナイル熱は、インフルエンザ様の症状で、比較的軽症の病気です。ほとんどの患者さんは数日から一週間以内で回復します。このウイルスが脳に感染して、さらに重篤な状態が、ウエストナイル脳炎です。
ウエストナイル熱とは主に蚊の吸血を介して、ヒトに感染するウイルス感染症です。
ヒトの潜伏期間は3~15日といわれ、重篤な状態になるのはそのうち1%です。
ただし、ワクチンがないため結論としては蚊に刺されないようにするしか対策はありません。
日本に感染の報告はあるのか?
2005年に初めてアメリカから日本にもどった30代の男性から輸入症例があったようです。
ウエストナイル熱と蚊の関係
自然界ではトリと蚊の感染サイクルで成り立っています。
ヒトに感染するときは、ウエストナイルに感染された蚊がヒトを吸血する際に感染をします。

ヒトからヒトへの感染はありません。
また、感染された鶏肉などを食べて感染したという報告もないようです。
媒介する蚊は日本にも生息をしている蚊です。
海外旅行での危険地域 ウエストナイル熱分布
ウエストナイル熱は、アフリカ・ヨーロッパ・中東・中央アジア・西アジアなど広く分布しています。

ウエストナイル熱にかかってしまったら
現時点では、残念ながら治療法は存在していません。
ワクチンもありません。
対処療法のみとなります。
ですので、感染をしないための対策が重要になります。
ウエストナイル熱の予防は虫よけスプレー
ウエストナイル熱にならないようにするためには媒介する蚊に刺されないようすることが一番の対策です。
現時点で国内には分布をしていませんので、海外旅行に行くときには十分注意をしましょう。
Q ウエストナイルウイルスの感染を予防するにはどうしたらいいですか。
国立感染研究所HPより
A 蚊に刺されないようにすることが予防となり、以下のことが勧められています。
・露出している皮膚への蚊除け剤の使用
・戸外へでるときは、できる限り長袖、長ズボンを身につける
・網戸の使用などまた蚊は、バケツ、古タイヤなど、ちょっとした水溜りにも卵を産むので、蚊の発生を減らすために、これらの水を空にするよう心がけましょう。
海外旅行に行く際は、蚊に刺されないように対策をしていきましょう。
特にヨーロッパや中東・アジアなどに海外旅行に行くときは蚊の対策をしていきましょう。
露出の多い服装はさけ、虫よけスプレー・蚊よけ剤の使用を必ずしましょう。
蚊に効果が高い、蚊よけ剤はディートを有効成分とする剤です。
特に含有量が多いもののほうが効果が高いです。
国内基準ですと30%の含有量が最大です。
とはいえ薬品ですので、使用上の注意をよく読み気を付けてご使用ください。
まとめ まずは刺されないようにする
ウエストナイル熱をふくめ、蚊を媒介する感染症は重篤になることもありますのでまずは蚊に刺されないようにすることが大切です。
とくに海外旅行に行く際は日本では感染の可能性がないウイルスも存在しています。
まずは蚊にさされないように対策をしていきましょう。