「ヒアリ」というアリをご存知でしょうか?
毒針を持つ外来種のアリです。
少し前に話題にはなりましたが、現在は生息しているのでしょうか?
日本には、すでに定着していまっているのでしょうか?
本記事では「ヒアリ」の現在とどんな虫なのか、ということを解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
ヒアリとは?刺されるとどうなるの?
ヒアリとは、特定外来生物に指定されたアリの1種です。
針をもっていて、ヒトを刺す危険性があります。
アルカロイド系の毒もありますが、毒はそれほど強くはなく人を死に至らしめる事例はほとんどありません。
ただ、ハチ毒と同様に1度刺された場合2度目以降はアレルギー症状を引き起こし、ひどい場合はアナフィラキシーショックとなり、死に至る危険性があります。

ヒアリはいつから日本にいるのか?
ヒアリは2017年に初めて日本で確認されています。
2017年では26件の報告、いずれもコンテナ内もしくはコンテナヤードの舗装の継ぎ目、積み荷などです。
2018年では11件、こちらも港のコンテナなどからの発見です。
2019件11月現在では、年内で7件の報告があります。
最新の情報では、10月10日に東京都江東区、東京港青海ふ頭のコンテナヤードの地面から女王、幼虫が発見されました。
発見したコンテナや積み荷の出港地は中国からが多いようです。

2019年現在のヒアリは?定着しているのか?
2019年まででヒアリが発見されたのはいずれも積み荷やコンテナ、コンテナヤードなどからです。
日本では現時点で定着したという報告はありません。
※定着とは、外来種が本来生息している地域ではない場所で次の世代を継続して生存させていくことです。
もし定着したらどうなるのか?
もしヒアリが定着したら、毒針を持つ危険なアリのため警戒が必要になります。
生息地域は花見やバーべーキューなどは安全にできなくなるでしょう。
ペットの散歩も安全とは言い切れなくなります。
経済的な被害も莫大です。
農作物への被害も予測されます。
家畜や農作物または農作業自体への影響も出るかもしれません。
海外ではそういった影響がでています。
自然界への影響も考えられます。
日本固有の種が絶滅になるなど、生態系への影響も予測されます。
ヒアリと間違いやすいアリとの見分け方
ヒアリは日本で見かけるアリとは大きく違う点があります。
アリそのものの外見ではなく、巣の作り方です。
ヒアリは「アリ塚」を作ります。
アリ塚を中心に地中に広くアリの巣が広がっています。

ヒアリに似ているアリ キイロシリアゲアリ
キイロシリアゲアリとは、フタフシアリ亜科シリアゲアリ属のアリです 。
キイロシリアゲアリは、分類学的にはハチに近い種で針を持っています。
外敵にお尻を向け、蟻酸をとばして攻撃をします。
黒い色のありではなく、黄色というよりオレンジ~茶色のような色です。
針を持っていますが、ヒアリのように直接刺すことはありません。

もしヒアリを発見したら
もしヒアリを発見したら、ヒアリ相談ダイアルというものがありますのでそちらに相談するとよいでしょう。
外来種ですので基本的には港の近くが可能性が高いかもしれませんが、場合によっては外国からの積み荷の中に紛れ込んでいることも考えられます。

2019年9月に東京青海ふ頭でヒアリが発見される
コンテナヤードの舗装の継ぎ目の土が溜まった部分にヒアリと疑わしいアリが見つかり、継ぎ目下部の土中への出入りも確認されました。
つまりどういうことかというと、土の中に出入りしているので土中に巣をつくった可能性が考えられるということです。
早い段階で駆除を進めないとさらに拡大してしまうことが考えられます。
まとめ 非常に危険な状態
東京青海ふ頭で発見されたことで定着の可能性がかなり高くなりました。
現時点できちんと駆除をしないと、あっという間に手が付けられない状態になります。
もしヒアリと疑わしいアリを見つけた場合は環境省などに相談をしましょう。